地域の声 Voice
【たけのこの会】 ~世代を越えて受け継がれる「地域の居場所」~
ふれあいサロン「たけのこの会」 代表 吉江さん 前代表 米田さん
(文中敬称略)
活動内容
「たけのこの会」は、砂子塚の住民を対象に開催しているふれあいサロン*です。砂子塚公会堂で月1回開催し、レクリエーションや健康相談など、毎月さまざまな活動を実施し、地域住民の交流の場となっています。
サロンの名前には「たけのこのようにすくすくと会の活動が育ってほしい」という願いが込められており、長く地域に愛され続けています。
* ふれあいサロンとは…その地域に暮らす方が気軽に集える場のことです。集まることで「仲間づくり」「出会いの場づくり」「生きがいづくり」などにつながります。燕市社会福祉協議会では、この活動を応援するために支援を行っています。
●活動の一コマ紹介!
6月9日(火)に行われた活動にお伺いしました。この日は、ハーモニカ演奏と昼食会です。当日は14名が参加し、最初に体操で体をほぐしたあと、講師のハーモニカに合わせて、童謡や懐かしのフォークソングなど全21曲を合唱しました。のびのびと歌うことで、皆さんリフレッシュされていました。
その後は、お待ちかねのお昼の時間です。美味しいお弁当を味わいながら、近況報告や世間話に花を咲かせ、楽しいひと時を過ごしました。
参加者からは「集まって話しながらお弁当を食べられると楽しいです」との声がありました。

かたちを変えながらも受け継がれる地域の居場所
―― 活動のきっかけを教えてください。
米田さん「当時のボランティアスタッフ(以下、スタッフ)から『まだ若いから会を手伝ってほしい』と頼まれ、それからずっと活動に携わってきました」
吉江さん「私は4年前、スタッフの方から声を掛けていただき、ボランティアとして参加するようになりました。当時は2週間に1度の開催で、脳トレや健康の話など、活動が楽しく、スタッフや参加者の皆さんと笑い合える時間を『いいな』と感じていました」
―― 吉江さんはどのような経緯で代表を務めることになったのですか?
吉江さん「長くスタッフとしてやってきた先輩方が、そろそろ運営を引き継いで参加者側として楽しみたいということで、令和7年の4月から、私が会の運営を担うことになりました。」
米田さん「実は、私たちが引退を決めた時、もう会を続けることができないのではないかと思っていました。その時、吉江さんが『やります』と手を挙げてくれて本当に嬉しかったです」
吉江さん「地域の中に、住民同士が集まれる場は必要だという思いから代表を引き受けました。今までは月2回の開催で、負担も大きかったと思います。新体制ではスタッフが減るため、月1回の開催にしました。すると、『月1回なら協力できる』と新しいスタッフも増え、会を続けることができました。
現在は、5人のスタッフで会計や体操などの役割を分担しており、仲間の支えがあって代表を務められています。困った時は、米田さんをはじめ、先輩の皆さんにも気軽に相談ができるので助かっています」

―― 体制を工夫することで、大切な地域の居場所を守ることができたのですね。新しく加わったスタッフには、どのような方がいらっしゃいますか。
吉江さん「現在のスタッフは、近所の方ばかりです。この地域には子ども会やJA婦人部など、世代ごとに集まりがあり、ずっと交流が続いていました。おかげで和気あいあいと活動できています。また、新しいスタッフの中には『レクリエーションインストラクター』の資格を持つ方がいて、彼女が中心となって脳トレやゲームなどのメニューを考えてくれるので、とても助かっています」
米田さん「『親が参加していたので、できることがあれば手伝います』と声を上げてくださる方も何人かいました。そうした方々が支える側として関わり、やがて自分も参加者になる。そんなふうに世代交代が続いています」

活動の今と昔
―― 「たけのこの会」は長い歴史がありますが、開催頻度以外に変化した部分はありますか。
米田さん「会の発足に関する正確なことは定かではありませんが、平成11年頃には存在しており、上の世代の方たちが運営されていました。分水町の頃は、手作りの活動を楽しむサロンが周りに多く、「たけのこの会」でもおしるこなどのおやつを手作りして振る舞い、お昼もおにぎりやお寿司を自分たちで作っていました。
活動内容も、昔は折り紙を折ったり、粘土作品を作ったり、皆で日帰り温泉に行くこともありました」
吉江さん「現在は高齢の参加者も増え、細かな作業や遠方へ出掛けることが難しい方もいます。そのため、誰もが参加しやすい内容となるよう心がけています。せっかく足を運んでいただいたからには、『これはできない』と残念な思いをしてほしくないので、全員で楽しめるように工夫しています。また、一人でぽつんとされている方がいないよう目配りしながら声を掛けています」

―― 活動を続ける中で、うれしい変化はありましたか。
米田さん「長く砂子塚に住んでいますが、この会に来るようになってから、地域の方々の顔や名前が分かるようになりました」
吉江さん「私も、街中で気軽に声を掛けられる知り合いが増えたことがうれしいです。
会社勤めをしていると、どうしても近所の方との交流が希薄になりがちです。でも、ここに来るとお互いに情報交換もできるし、困りごとのある方に役立つ情報を伝えることもできます。地域の中にこういう場があることの良さを実感しています」
「たけのこの会」のこれから
―― これからも続けていく上で、どのように取り組んでいきたいですか。
吉江さん「長年協力いただいている講師の中にはリタイアされる方もいて、新たな講師探しが今後の課題です。それまでは、レクリエーションに詳しいスタッフの力を借り、体操やゲームの企画を増やしていきたいと考えています。
また、いつも参加されていた方が家庭の事情やデイサービスへの通所などの理由で来られなくなることもあります。この場が今後も必要とされるのか迷うこともありますが、住民同士が顔を合わせる機会が減っている今だからこそ、『楽しいから続けてほしい』という声がある限り、地域のつながりを支える場として守っていきたいです」
米田さん「月1回の開催になったことで、次に会うまでの間が空いて寂しいという声もあります」
吉江さん「運営側の都合がつけば、開催回数を増やすことも検討していきたいと思います。
私にとって、開催日は『わくわくドキドキな日』です。準備の段階では緊張することもありますが、始まったら私自身も皆さんと一緒に楽しんでいます。これからも交流の場を絶やさないように続けていきたいです」