地域の声 Voice
【分水子育てサロン】~子どもとの時間を楽しみながら癒される場所に~
「分水子育てサロン」 板屋代表
(文中敬称略)
活動内容
「分水子育てサロン」は、子どもと一緒に季節の草花等の自然物を使った作品作りなどが楽しめるサロンで、毎月第2月曜日の10時から分水健康福祉プラザ1階「みんなの居場所ふらっと」で活動しています。
●活動の一コマ紹介!
今回は、9/8に行われた活動にお伺いしました。この日は、瓶にポプリと塩を入れた「モイストポプリ」作りで、8組の親子が参加されました。瓶に入れるポプリは板屋代表が育てたお花で作ったものです。色とりどりのポプリから好きなものを選び、瓶に入れていきます。子どもたちは、ボランティアスタッフ(以下「スタッフ」という。)と遊んだり、お母さんと一緒に作品作りをしたりして、自由に過ごしていました。お母さんたちは、にぎやかながら、どこかゆったりとした時間の中で作品作りを楽しみ、ポプリのいい香りに気持ちをリフレッシュさせていました。
その後は、紙芝居の読み聞かせがあり、情感たっぷりの朗読にお母さんも子どもたちもじっくり聞き入っていました。
参加された方からは、「一人目の子どもが生まれた時から参加していて、3年目になります。楽しく参加しています」「子どもと一緒に来て、こういう体験ができるところはなかなかないので良いですね」等の声が聞かれました。

子どもと一緒に来て、癒しにもなる場所づくり
分水子育てサロン(以下「サロン」という。)の活動は、2011年に始まりました。それ以前から活動しているボランティア団体「まごの手」の活動を広げようと、地域の子育て支援としてスタートしました。
私自身は、退職後にサロンのメンバーから誘われたことを機に、2013年から運営に参加しています。これまで保育士として40年、仕事一筋でやってきました。今度は、地域や家族に恩返しをする番だと思いました。

活動のキャッチフレーズは、「日頃の疲れを癒しに来ませんか?」です。
安全・安心は勿論、窮屈さがなく気軽に参加できる場所にしていきたいと思っています。開始時間を「10時から」としていますが、時間通りに始めるのではなく、開催時間の中でくつろぎながら、お土産になるものを作っていただけるようにしています。
作品は、10月にはハロウィンに関する飾りを、12月にはクリスマステーブルツリーをといった具合に、季節感を味わいつつ楽しみながら作れるものをと企画しています。また、ママさんの心を癒す体験ができるようにと考えています。
子どもと一緒に作った作品は、家に持ち帰り、その後も香りをかいだり飾って楽しんだり、「今日はこんなものを作ったよ」など、家族の会話も増えたりすることで、家族のつながりを深める機会になったらいいと思っています。あるご家庭では、参加したママさんから話を聞いたおばあちゃんが「私も行きたい」と言っていたそうです。子育てに関わっているおじいちゃんやおばあちゃん、妊婦さんやパパさんなど、子どもとの時間を楽しみたい方はこの場所を居場所にしてほしいと思っています。
市内には、遊具や絵本で子どもが楽しむ場所がありますが、ここは、子どもが遊ぶだけでなく、大人も自分の時間が持てる、そんな場所です。

活動から十数年 困難も変化もあった
3年前、これまで活動拠点としていた「分水の里」が工事で使えなくなった時に、活動をやめるかどうか悩みました。小さな子どもがいても安全に活動できる場所が他にないかと探していたところ、社会福祉法人桜井の里福祉会から「みんなの居場所ふらっと」を、「誰でも気軽に立ち寄れる場所にしていくので、そこを使っていいですよ」とお声掛けいただき、昨年度からそこで活動しています。今の会場は1階にあり、明るくて段差も少なく、私たちのためにあるかのような造りでとてもありがたいです。

新型コロナウイルス感染症禍(以下「コロナ禍」という。)以前は、3歳未満でも自分で動けるくらいの子どもが多く、運動会や体操など、親子が一緒にできる活動が中心でした。しかし、コロナ禍による約2年間の活動休止期間を経て活動を再開すると、赤ちゃん連れの参加者が増えるようになりました。そこで、以前のような運動よりも、ママさんには気分転換になることをしてもらって、その間は私たちスタッフが傍で子どもの面倒を見るというように活動内容が変わりました。
また、活動の周知に関しても変化がありました。当初は、燕市内で保育士として働いていたこともあり、知っている方のいる保育園や体育館などにチラシを配布していましたが、個人の力では配る場所が限られ、当事者であるママさんたちに活動がうまく伝わっていないと感じるようになりました。そんな時、燕市社会福祉協議会から、子育て関連施設へのチラシの配布に協力してもらうことになり、いくつかの施設に置くことができるようになりました。
今後も、もっと多くの方たちに、サロンの存在を知ってもらえたらと思っています。

私たちの方が元気をもらっている!
スタッフ全員が「次の活動も楽しみだね」という気持で団結しています。活動は、気負わずにゆるい中でも、スタッフがそれぞれの役割を自然とこなしていて、このメンバーでよかったなと感謝しています。スタッフは、サロンの活動が「自分が今日行く場所がある(きょういく)、今日用事がある(きょうよう)*」につながり、「ここ(サロン)に来るのが楽しみ」と言っています。また、「先月よりもこの子が大きくなった」「この子が立って歩くようになった」と子どもたちの変化に感動するとともに、子どもに触れることが楽しく元気をもらっています。子どもの成長を見て、ママさんに「頑張っているね」と応援している気持ちを伝えるようにしています。一人で子育てをしていると、悩んで落ち込んでしまうことがありますが、スタッフがその子の成長に気づいて声を掛けることで、安心感につながると思います。
サロンに来るママさんも「他ではできない体験ができる」と言ってきてくれます。スタッフ、参加者のどちらにとってもいい活動を続けられています。
*きょういく、きょうようとは…「今日行くところがある」=「居場所がある」、「今日用事がある」=「出番がある」ということです。社会参加や人との交流が健康長寿につながります。

自分が楽しいと思うことで他の方も幸せにしたい
少子高齢化や、働き方などの環境が変化している中で、自分ができることを見つけ、サロンでの出会いを楽しみながら続けていきたいです。
私は園芸福祉士という、園芸を通して地域福祉活動を実践していくための資格を持っています。在職中から、退職後は地域に貢献していきたいという気持ちから、勉強しました。サロンや講座で使うポプリやドライフラワーも自分で育てたものを使っています。
「育てた花とハーブで出前講座もしています」というのが私自身のコンセプトです。市内の他サロンや団体、地域生活支援センターはばたきで講座を行ったり、県内外で講演をしたりしています。ハーブの健康効果や、ハーブを使った講座を行うと、高齢の方も「楽しかったね~」と喜んでくれます。
在職中に体調を崩し、周りの方に仕事を負担してもらい、「どうお返しをしていけばいいんだろう」と申し訳なく思っていた時に、当時の上司から「(お返しは)今でなくていいんだよ。できる時になったらすればいいんだよ」と言われました。
働いていたり、子育てをしている時は自分の限界を感じたり、葛藤を抱えることもあると思います。私も地域への感謝の気持ちを伝えられる時が来たのなら、私でできることがあるのならどこでも行こうと思って活動しています。