地域の声 Voice
【水栄会】 ~地域を守る活動 次世代へ~
「水栄会」 横野代表
(文中敬称略)
活動内容
「水栄会」は、吉田水道町と吉田栄町の住民を対象に開催している地域の茶の間で、ふれあいサロン「たんぽぽの会」との合併前から数えると約30年の歴史があり、月1回、栄町会館で開催し、体操や小品づくり、手品など、毎月さまざまな活動を楽しんでいます。
●活動の一コマ紹介!
今回は、11/6(木)に開催された「フレイル予防」をテーマとした、市の保健師と栄養士による健康教室に伺いしました。
教室では、1日に必要なたんぱく質の量を、実際のサンプルを見ながら「魚の一切れって大きいよね」と感想を交わすだけでなく、「私はこういうのを食べているよ」など、参加者同士の会話が自然と広がっていました。
栄養士が日常でできるたんぱく質を少し加える工夫を紹介すると、「そういうこともできるのか」と感心の声が上がりました。
参加者からは「たんぱく質が大事と知ってはいても、日頃なかなか摂れていません。でも、こういう話を聞くと、意識して摂らなきゃ!と思えますね」との感想も聞かれました。
参加者の中には、地域の茶の間のスタート当初から約30年間通っている方もいました。終了後、互いに声を掛け合う様子や、友人同士で歩いて帰る姿が見られ、参加し続けることで地域のつながりが深まり、一人ひとりの元気につながっていることを感じました。

一生懸命やれば自分に返ってくる 周りも自分も元気に
子どもたちが大きくなり、家庭も落ち着いた頃、水栄会の当日準備などを行う協力員に選ばれました。3~4年ほど協力員として関わった後、吉田栄町・吉田水道町の民生委員・児童委員への就任依頼がありました。そこで、子どもたちも地域の方に面倒を見てもらったこともあり、元気なうちに地域に恩返しをしたいという思いから、この依頼を引き受けることにしました。
この地区では、当該委員が本会の代表として運営を担うことになっており、その時から活動の企画や会計などの仕事を9年間続けています。

民生委員・児童委員として、担当する家を毎月一軒一軒回りながら水栄会では「次はこんなことをやるから来てくださいね」と声を掛けると、ありがたいことに皆さん顔を出し、「とっても楽しい」と言ってくれます。自分も楽しみながら、これからも続けていきたいと思っています。また、担当地区では、1人暮らしの高齢者が多いため、孤立せず、楽しく暮らせるようにと願いながら訪問しています。
私自身、当該委員の活動や本会の運営に携わるまでは病気がちでしたが、地域の活動に取り組むようになってからすごく健康になりました。誰かのために何かをすると自分の体も元気になるんだなと感じています。こうして一生懸命にやっていると、皆さんも喜んでくれるので、それがまた活力になるんです。お互いにとって本当に最高ですよね。
地域の宝を活かして
水栄会の企画は、参加者が「今度はどんなことをやるのかな?」と楽しみにしてもらいたいと思い、脳トレや体操、折り紙など、毎月違うことを取り入れています。年間を通してさまざまな活動を行うので、参加者が近所の方を誘ってきてくれ、「水栄会はぜひ続けてほしい」と言われています。
地域には小物づくりが得意な高齢の方がいて、年に1度、講師をお願いしていますが、本会に来て教えるのが楽しいという話を聞きます。
他にも、手芸や踊りなど、得意なことがある地域の方に声を掛けて講師にお願いしたり、燕市社会福祉協議会とつながりのある方を呼んだりと、なるべくお金をかけないようにしています。今は物価高ですから、楽しくても費用が高いと継続できなくなってしまいます。
同じ町内にいろんな特技を持つ方がいるので、本当に助かります。これらの方は町内の宝です。

今後の活動について
参加者に男性が少ないため、男性も気軽に参加できるよう新しいことを始めたいです。例えば、栄町会館の開放日を作り、館内に寄贈された本を借りられるようにしたり、公園の草取りをした後に館内で休んでお茶を飲んだりできればと考えています。
一人暮らしの高齢者が増えてきたので、そういう方たちとも支え合っていきたいと思っています。家では話し相手がいないので、地域に出て他の方と交流すれば生活も楽しくなりますよね。
また、以前は1月と4月に参加者がおしゃべりをしながらお弁当を食べる機会を作っていました。近年は感染症対策のため実施できませんでしたが、みんなで食べると楽しいので、そろそろ復活させたいと思っています。
地域の守り手として 見えてきた課題
民生委員・児童委員として戸別訪問を続ける中で、地域にフレイルの方が結構いることが分かってきました。そういう方たちには、水栄会や地域の運動グループに来ていただくよう声を掛けています。不在のときは「何かあったんですか?具合でも悪かったですか?」と再度訪問します。そうすると、皆さん事情を教えてくれ、その方にどんな支援が必要か分かってきます。
ある高齢者から「こんなに一生懸命してくれて…」と言われたことがあります。私が「みんないずれそういう時が来るんですよ。あなたばかりじゃありませんよ」と言うと、すごく安心した様子でした。私もその時が来る前にできる限りのことはしたいと思っています。

次の世代に寄り添いながら活動を繋いでいく
地域のためには、自分ばかりが頑張っていては続きません。次に繋ぐ方を育てなければなりません。来年度から新しい方にバトンタッチし、私はサポート役として会を支えていきたいと思っています。水栄会が続いていくためには、協力員をもっと増やし、協力員の時から企画や準備など運営の経験を積みながら、リーダーになってくれる方が育つといいと思っています。

次の方たちにお伝えしたいことは、私たち上の世代がやった通りにしなくてもいいということです。今まで通りにやろうと思うと「自分にはできるか不安だな」「ちょっと厳しいな」と思う方もいるでしょう。以前は「十年一昔」と言いましたが、時代の変化が早く、5年違うだけで考え方も違います。若い方たちの意見をこれからの時代に取り入れてもらいたいです。「こういうのもいいんじゃない?」「こんなことをやってみたい」と、今の活動の形を変えたり、新しいことを始めたりして、自分たちで活動を創っていってほしいです。
私が運営に携わるようになった時も、先輩たちが土台を作ってくれていたからこそ、スムーズにいろいろな企画を立てられました。次を担う若い方たちに寄り添って、私も一緒に考えていきたいと思っています。
民生委員・児童委員の活動も難しいと思われがちですが、燕市民生委員児童委員協議会で長年経験を積まれた方がしっかり教えてくれます。この活動は、地域を守りたい思いで一生懸命やっていますが、そんな私の姿を見て「そんなにできない」と言う方たちが多いです。でも、私がやった通りにしなくても、若い人なりの考えでやっていいよと言っています。一生の中でなかなかできない社会勉強でもあると思っています。
今後も地域のために少しでも何かやってみたい気持ちを応援したいと思っています。